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2026.05.20OLUCE : Milan Design Week 2026 | Fuori Salone

 

“80 ANNI DI LUCE A MILANO”

 

OLUCEは創立80周年を記念し、ADI Design Museum 地下1階にて展覧会「80 ANNI DI LUCE A MILANO」を開催しました。

キュレーションを手がけたのは、Francesco Rota(フランチェスコ・ロタ)。

 

 

 

1945年の創業から現在までの歴史を貴重なプロトタイプやアーカイブとともに紹介し、Vico Magistretti(ヴィコ・マジストレッティ)や

Joe Colombo(ジョエ・コロンボ)をはじめ、OLUCEの歴史とアイデンティティを築き上げてきたデザイナー、プロダクト、

そしてものづくりの思想を辿る展示となりました。

 

 

会場となったADI Design Museumは、1954年にジオ・ポンティによって創設された、欧州最古のデザイン賞「コンパッソ・ドーロ賞」の

歴史的コレクションを収蔵するミュージアムです。元鉄道馬車の車庫の後、旧イタリア電力公社の給電施設となった建物をリノベーション

した空間には、当時の設備も残されており、建築の記憶を継承する場所として知られています。

 

本展は、OLUCEの創造的・文化的遺産を巡る旅であると同時に、記憶と現代性を対話させながら、世代を超えて受け継がれる

デザインリサーチの系譜を浮かび上がらせる“デザインミュージアムらしい”展示内容となっていました。

 

 

 

 

展示構成

展示は、OLUCEの転換点となった5つの時代区分によって構成され、ブランドの歴史を象徴するアーカイブ作品を紹介。

時代ごとの代表作を通して、OLUCEが築いてきたデザインの系譜と革新性を辿る内容となりました。

 

 

 

01 Giuseppe Ostuni1945–1982

1945年、ミラノへ移住した創設者Giuseppe Ostuni(ジュゼッペ・オストゥーニ)は、イタリア照明界に新たな価値をもたらす事業を

スタートしました。戦後の困難な時代の中、シェードやランプの修理経験を積み重ねながら照明開発を進め、1947年にOLUCEを設立。

社名である「OLUCE」は、 “Ostuni”とイタリア語で“光”を意味する“luce”を組み合わせたものです。

 

創業当初から、Ostuniは起業家精神、製造技術、そしてデザインへの強いこだわりを兼ね備えていました。その後OLUCEは、

建築家やデザイナーとの重要な協働の場として発展し、戦後イタリアデザイン史を象徴する数々の名作を生み出していきます。

 

 

 

 

02 Joe Colomboとの協働(1962–1971

代表作:《Acrilica》 《Spider

1960年代初頭、Giuseppe OstuniとJoe Colomboの出会いは、OLUCEの歴史における重要な転機となりました。

両者は、“自由なデザイン”と“現代的ライフスタイルへの対応”という共通理念のもと、革新的な照明を次々と発表。

なかでも1967年にコンパッソ・ドーロ賞を受賞した《Spider》は、現在もOLUCEを象徴するプロダクトとして高く評価されています。

 

Colomboは、Ostuniに先進的なアイデアを実現できる製造者としての可能性を見出し、OstuniはColomboの革新的な発想を支援。

この協働によってOLUCEは、“本質的で柔軟性があり、現代生活に寄り添う照明”という新たな価値観を確立していきました。

 

 

 

 

 

03 Vico Magistretti1973–2005

代表作:《Atollo》 《Sonora

Vico MagistrettiとOLUCEの協働は、ブランド史において最も重要な関係性のひとつです。

1970年代から始まった長期的なパートナーシップにより、数々の名作が誕生。なかでも1977年デザインの《Atollo》は、1979年に

コンパッソ・ドーロ賞を受賞し、現在もイタリア照明デザインを代表するプロダクトとして広く知られています。

Magistrettiは、フォルム・光・空間の関係性を極限まで簡潔に整理しながら、機能性と詩的表現を両立。継続的な協働を通して、

OLUCEのブランドアイデンティティ形成に大きく貢献しました。

 

 

 

 

 

04 Angelo Verderi & Vico Magistretti1973–2012

1970年代半ば、Giuseppe Ostuniが経営的困難に直面する中、会社継続のための新体制が構築されました。

1973年、Angelo VerderiとVico Magistrettiによって「Oluce Italia」が設立され、Magistrettiはアートディレクターに就任。

この転換は単なる経営交代ではなく、OLUCEの構造と方向性を再定義する重要な出来事となりました。

Ostuni時代の精神を継承しながら、より強固な産業基盤と新たなデザイン感覚を導入。

Verderi体制のもと、OLUCEは著名デザイナーとの協働を継続し、イタリア照明デザイン界における存在感をさらに高めていきました。

 

 

 

05 Antonio Verderi1995–現在)

Angelo Verderiから息子Antonio Verderiへの継承を経て、OLUCEは伝統と現代性を融合させながら発展を続けています。

近年では、多世代のデザイナーとの協働を積極的に進め、フォルム、光、インテリア空間に対する新たな視点を提示。

本展では、年代ごとに整理されたプロジェクトを通して、OLUCEが歴史を継承しながらも、時代に応じてデザイン言語を進化させてきた

ことが紹介されました。

また、構造と機能の関係性、造形の再解釈、そしてインテリアにおける光の役割の変化についても示されています。

 

 

 

年代ごとのデザイナー:
* 1990s:Marta Lausanne & Marco Romanelli
* 2000s:Francesco Rota
* 2010s:Victor Vasilev
* 2020s:Angeletti & Ruzza

Marta Laudani & Marco Romanelliによる《Lanterna》や、2023年発表の《Dora》など近年のプロダクトも展示され、Oluceが受け継いできた造形美と実験精神、そして未来へ向けた新たなクリエイションの方向性を提示した展示となりました。

 

 

 

 

『いまでは、あらゆるものに光を与えることができる。だからこそ、ありきたりではないデザインが求められている。

“優れた照明とは、消えている時でさえ美しいものだ。”』

 

 

 

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